2023年、7つの問い



科学に基づく技術革新からのイノベーションという人類の道具の進化に携わっているが、昨年は人類が未だ戦争を止めることすらできず、自らを滅ぼし得る状態にあることを痛感し、人類社会は決して賢くなるような進化をしていないのではないかと強く問わせられる一年だった。


今年から自分自身の関心を以下7つの問いに整理し、最新の学問を学び理解を深めていきたい。


一つ目は物理について。宇宙の中に存在する物とそれらが従う法則について引き続き。ここで従来の物理学が扱う時空間と物質・エネルギーに加えて、情報も根源的な存在の一つとして同列に位置付けられるべきではないか、また情報の価値と意味とは何か。これらを含めた新しい物理学の枠組みがあるのではないか、について。


第二に生命について。物質から生じる生命について。生命の誕生、物質と生命の境目について。死とはなにか。


第三に意識について。生命というシステムが意識を持つということについて。生物の進化のどの時点から意識が生じるのか、意識と無意識の境目、意識とは何かについて。


第四に心理について。意識が生む人間の心と心理と感情について。人間は何により操られるのか。心の健康をいかに保てるのか。いかに幸せに生きれるのか。


第五に社会について。人間が構成する社会について、なぜ人間は独裁者に操られるのか、情報と恐怖による支配をテクノロジーが解き得るか、戦争を防ぐ有効な手段はないのか、またジョン・ロックとアダム・スミスに続く民主主義と資本主義の先への人類社会の進化について。


第六に進化について。人間が生み出すテクノロジーによる人類社会の進化とイノベーションについて。科学では、トーマス・クーンによる科学革命の構造によりその営みと仕組みが理解されたが、テクノロジーとは何か、またその進化の仕組みと行き着く先について。及び人類自身の進化について。


最後に倫理について。思想信条の異なるものが集まる地球社会として合意できる善悪と正義の共通規範は何か。人間の幸せはいかに実現できるか。人間は詰むべき徳とは何か、個々の人間がいかに死ぬことで、人類社会に何を継承できるのか。